【知識の暗記には意味が無い】が嘘である理由｜家庭教師のアスピレーション

「googleで検索すれば何でも分かるんだから、知識を覚えることに意味はないんじゃないですか？」

よくこのような意見をいただきます。

 

確かに、google先生は世界中のどの先生よりも多くの知識を持っていて、聞けば何でも即座に答えてくれます。

では、本当に知識を覚える事には意味が無いんでしょうか？

私の答えはNOです。

 

なぜなら、google先生は質問したこと（検索した事）にしか答えてくれないからです。

前提となる知識がゼロの状態では、まず疑問というものが生まれてきにくい。

だから、そもそもgoogle先生への質問が浮かんでこないのです。

このような状態では、どんなにgoogle検索が優れていようと、それを有効活用することはできません。

 

例えば、友達の家に行った時、その友達が三毛猫を飼っていたとしましょう。

そして、その猫の話を聞いていると、その猫はオスだったとします。

ここで三毛猫に関する【ある知識】を知らない人は「ふ～ん、そうなんだ。かわいいね。」で終わってしまいます。

 

しかし、三毛猫の【ある知識】を知っている人なら、めちゃくちゃ驚くはずです。

そのある知識とは【三毛猫はほぼ全てメスである】ということです。

ここで、この三毛猫を見た人には、こんな疑問がうまれます。

「三毛猫がオスである割合ってどれくらいなんだろう？」

そして、これをgoogle先生に聞きます。

 

すると、

①三毛猫のオスが生まれる確率はおよそ3万分の1である

②オスの三毛猫が生まれる原因には、クラインフェルター症候群とよばれる染色体異常などがある

③オスの三毛猫の子供がオスの三毛猫になる可能性は通常の猫と変わらない

などの知識が手に入ります。

 

すると、さらに「クラインフェルター症候群って何だろう？」という疑問がうまれて詳しく調べる。

このようにして、知識は連鎖していくのです。

つまり、前提となる知識を多く持っている人は、同じ現象に遭遇した際でも受け取る事の出来る情報量が他の人よりも多いのです。

そして「新しい知識は、すでに持っている知識と結びつくものほど記憶に残りやすい」という性質もあります。

 

これは勉強でも同じこと。

これまでの勉強量や経験量が多い人ほど、新しい分野や単元の知識もスッと頭に入ります。

これが「あまり勉強しているように見えないのによくできる奴」の正体です。

 

以上が私が思う「知識の暗記には意味が無い」が嘘である理由です。

 

次回の記事では、前回の記事で予告していた【良い先生】【良い塾】の見分け方についての私見を書こうと思っています。お楽しみに！

 

それでは、また。